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熱中症を防ごう
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熱中症を防ごう。/安全と品質確保に方策は/地上付近は40℃

猛暑日で日の当たる風の通らない地上付近は気温が40度を超え、命の危険箇所になる。建設業の現場では、品質維持と工期内引き渡しを第一としながら、熱中症対策や人員の制約による安全管理と品質管理のジレンマがある。安全と品質確保を果たせる方策はあるのか。 (中間健治・報道部、編成部)  熱中症による県内の労働災害が急増している。鹿児島労働局によると、過去10年間(2016~25年)の熱中症による県内の労働災害発生件数は215人。特に、3年前まで16件程度で推移した件数は、一昨年に38人、昨年に44件に上った=グラフ1=。  業種別死傷者数は、過去10年間で建設業が全体の26%=グラフ2=を占める56人。昨年、初めて二桁の11人となるなど、県内の熱中症による労災件数を押し上げ、深刻な事態に陥っていると言わざるをえない。  「そもそも猛暑の中、工事をすること自体に無理があるのでは」。業界からは、こうした声が湧き上がる。  この夏、熱中症の疑いによる救急搬送状況は、県内消防本部等の集計で7月31日(午後4時現在)までの2カ月間に836人。前年同期の915人(確定値)より少なくなっているが、8月3日午後4時までの僅か3日間に127人が搬送された。 ◆県、改善費100%に引上げ  現状を踏まえ県では、実態に応じた熱中症対策費用の一層の確保を新たに導入。妥当性を確認の上、共通仮設費の現場環境改善費の率分(5億円までと超える場合、大都市・市街地とその他の4区分)で、計上額の上限を26年度から従来の50%から100%に引き上げた。  また、24年以降、漁港を含み建築を除く土木部所管工事では「熱中症に資する現場管理費の補正の試行」も実施し、工期内の工事完成を目的とした必要経費を「現場管理費」として運用。工期に占める真夏日(気象観測所による最高気温30度以上または、暑さ指数(WBGT)25度以上)率を算出し適用している。  工期設定の在り方について、県土木部技術管理室では、「標準工期(適正な工期)の考え方が織り込んであり、過去5年間(19~23年)の気象台等観測所データを基に作業不能日を不稼働日として算定。契約上の工期に含めている」と説明する。  対象となるのは、降雨日数や猛暑日とされる気温35度以上、またはWBGT31度以上など。5年間のデータを踏まえ、21年5月11日付け通知を廃止、24年度以降の変更契約の工事から適用開始。  「災害レベル」とされてきた夏場の暑さは更に厳しさを増す。熱中症の重篤化防止(死亡に至らせない)で厚生労働省は昨年、労働安全衛生規則を改正し現場の「体制整備」、「手順作成」、「関係者への周知」を事業者に義務付けた。  気象庁は今年から、40度以上を酷暑日として、正式な気象用語に加え警戒を呼び掛ける。現場の安全と品質管理に、安心して働ける方策が期待される。 【2面に続く】

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