鹿児島建設新聞

 兒島 優一 県土木部長に聞く

官民問わず課題共有
兒島 優一 県土木部長に聞く

14年ぶりに生え抜きとして県土木部長に就任した兒島優一氏には、生まれ育った郷土に手腕を奮ってほしいと期待が寄せられている。働き方改革等の新たな課題への対応が求められる中、「官民問わず課題を共有していくことが非常に重要だと考えている」と話す。また災害が多い本県での建設業の対応には「いざというときに真っ先に駆けつける建設業は、地域防災の核」と期待する。現状や今後の課題、展望についても聞いた。

-生え抜きで14年ぶりの就任にあたり、抱負をお聞かせください。

久しぶりの地元出身の土木部長。その重責に身の引き締まる思い。生まれ育った郷土をいかにしていくのか。生まれてよかった、住んでみてよかったと思える郷土にすることを念頭に仕事に取り組んでいきたい。

 また、将来にわたって、社会資本整備や防災対策に必要不可欠な建設業の持続的かつ安定的な発展に資するよう努めたい。

-公共事業(今後の行方等)に対する考え方は。

高規格幹線道路や地域高規格道路をはじめとして、本県社会基盤整備の重要なプロジェクトは先人の努力もあり、順調に進展している。また、港の整備により大型観光船の入港も増えてきている。

昨年は明冶維新150周年を迎える中で、大河ドラマ「西郷どん」の放映があり、さらに来年は国民体育大会等が開催されるなど、鹿児島にとって追い風が吹いている。

関係する方々と意見交換を行いながら、知事の掲げる「新しい力強い鹿児島」の実現や県民が安心して暮らせる県土づくりなど、地域の活性化につながる公共事業に取り組み、鹿児島の将来を支える社会基盤の整備が必要だ。

 -災害常習地帯の本県にとっての建設業の役割、期待することは。

いざというときに、現場の特性を熟知し迅速かつ、適切な応急復旧に対応できる地域に精通した地元業者は重要な役割を担っており、その重要性は極めて大きな存在。建設業は、良質な社会資本形成の担い手、地域の経済・雇用を支える主体、そして地域の安全・安心の守り手、さらには地方創生の担い手であり、今後も地域にとって必要不可欠な産業としての役割を担うことを期待している。

■生産性向上へ 様々な施策連動

 -週休2日制の取り組みやICT施工など生産性向上に向けた課題や展望は。

まず、喫緊の課題である建設産業における担い手確保に向け、若手技術者の入職・定着を促すため、働き方改革への取り組みを一段と強化する必要がある。

そのためにも、週休2日制の普及拡大に向けた必要経費の設計額への計上や適正な工期の設定など、長時間労働を是正するための建設現場における環境整備を引き続き努めたい。その上で、今後の生産年齢人口の減少を見据え、業界が安定的にその役割を担い続けていくためにも生産性向上は不可欠であり、ICT活用工事の導入拡大を積極的に進めたい。

こうした取り組みを進める上で、発注・施工時期の平準化や適切な賃金水準の確保、社会保険への加入強化など、様々な施策を連動させることが必要であり、これらを官民問わず共有していくことが非常に重要だと考えている。

 -仕事上の思い出は。

1998年から3年間、奄美大島で勤務。このとき和瀬バイパス整備に携わった。その後、2016年に15年ぶりに再び勤務。この間、各バイパスが開通し、奄美空港から瀬戸内町が格段に近くなったことに驚かされると同時に、地域住民等に喜んでもらえる仕事ができてうれしかった。

また、1995年には、東九州自動車道の整備に向け、庁内にプロジェクトチームを編成、その一員として業務に従事。整備計画区間への指定に向け、都市計画決定をするため、環境影響評価の地元説明。半年ぐらいであったが、時間との勝負。翌年には無事、整備区間の指定を受け、整備着手。現在、県域については、全区間整備中。特に、鹿屋串良JCTから志布志までは2020年に開通予定。着々と整備が進み、地域の活性化につながっている。

【略歴】

1984年3月、九州大学工学部卒業後、1984年に入庁。国土交通省災害査定官や土木部道路建設課長、大島支庁建設部長、土木部次長を経て現職。好きな言葉は「居安思危」、「失意泰然得意淡然」。鹿児島市出身、58歳。

>>更に詳しい内容は会員ページの新聞検索にて!2019年5月16日掲載

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