阿久根沖に眠る戦闘機「紫電改」

2026年04月01日更新
阿久根沖に眠る戦闘機「紫電改」

8日引揚げへ安全祈願/外薗建設工業/台船「白龍」に希望託す

阿久根市沖に眠る旧日本軍の戦闘機「紫電改」(しでんかい)が8日、外薗建設工業(外薗太一郎社長、薩摩川内市)のクレーン付き台船「白龍」で引き揚げられることになった。プロジェクトに取り組むNPO法人北薩の戦争遺産を後世に遺す会(肥本英輔代表)が3月31日、現地近くの神社で安全祈願を実施。不時着から81年、ついに現れるその姿に視線が注がれる。

 紫電改は、零戦の後継として終戦間近に約400機生産されたという局地戦闘機。米軍機と互角に戦えるほどの性能を有し、「日本で最も優れた戦闘機」とも評された。

 今回引き揚げる機体は、戦闘407飛行隊を率いた林喜重大尉の最後の搭乗機。1945年4月に敵機との交戦で被弾し、阿久根市の折口海岸に不時着した。機体は海岸から約200m、水深3m程度の浅瀬にそのまま残されている。

 この歴史的遺産を保存しようと、地元の郷土史家らがNPO法人を立ち上げ、24年4月から活動を開始した。25年夏にクラウドファンディングなどで寄付を募り、ダイバーによる現地調査(3月)を経て、引き揚げの計画を具現化。外薗建設工業が協力し、同社のクローラクレーン7200G型搭載台船「白龍」(23年建造、363t)を使用してボランティアで作業することになった。永井清巳専務取締役は「港湾工事を手掛ける企業としても光栄なこと。船員も貴重な経験になる」と話す。

 同日の安全祈願は、折口海岸の守り神とされる石船(いわふね)神社で20人の関係者が出席して実施。肥本代表は「とにかく無事に引き揚げられるのを祈るばかり。全国からの多くの支援と熱い思いに応えたい」と話した。

 8日の作業時間は、天候や潮位の状況を見ながら判断する予定。引き揚げられた機体は出水市に運んで陸揚げし、塩分の除去などを行う。

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