阿久根市沖の戦闘機「紫電改」
2026年04月11日号(4面に掲載)
外薗建設工業 台船で引揚げ完了/81年経て後世に「責務果たせた」
阿久根市沖に沈んでいた旧日本軍の戦闘機「紫電改」が8日、外薗建設工業(外薗太一郎社長、薩摩川内市)のクレーン付き台船「白龍」で無事引き揚げられ、その姿を現した。NPO法人北薩の戦争遺産を後世に遺す会(肥本英輔代表)が取り組んできた悲願のプロジェクト。戦後81年にわたって眠っていた歴史的遺産は、建設業の技術力を駆使して後世に引き継がれた。
作業は、同日午前9時から潜水士による準備作業に入り、11時ごろから部材の一部の吊り上げを開始。本体は両翼などに蓄積していた多量の砂で想定重量(3t)の3倍程度となっていたことから、補強を行って慎重に引き揚げた。
作業は約4時間かけて完了。無事姿を現した機体に、外薗建設工業の永井清巳専務取締役は「大きな責務を果たすことができ、とにかく安堵している。(NPOの)肥本代表をはじめ、関係者が涙ぐむ姿にグッときた」と感慨深げに話した。
引き揚げた機体は同日夕方に米ノ津港へ移送。陸揚げしたあと塩抜きし、修復・保存に向けた作業が進められる見通しだ。
今回の機体は、太平洋戦争末期の1945年4月に敵機との交戦で不時着した林喜重大尉の最後の搭乗機。阿久根市の折口海岸から約200m、水深3mの海底に沈んでいた。
(経緯等は2日号4面に既報)

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