平田遼

2026年04月29日号(3面に掲載)
平田遼

周回の魅力

昔から「周回するもの」に引かれてきた。最初のきっかけは、なんとなくテレビで眺めていた1997年の有馬記念。直線で先に抜け出した2頭をゴール前でまとめて差し切ったシルクジャスティスの姿になぜか鳥肌が立ち、関心を持つようになった。競馬を見始めると、サイレンススズカの大逃げやブロードアピールの直線一気など、レースによって、競走馬によって全く異なった「周回」があることに気づき、完全に沼落ち。当然馬券を買える訳ではないが、毎週金曜日には駅でスポーツ新聞を買ってから登校し、学校で友達と予想ごっこをしていた。毎週末食い入るように競馬番組を見る息子の姿に、親は心配したことと思う。

 次に引かれた「周回するもの」はF1。大学生時代には地上波放送に加え、BARホンダ佐藤琢磨選手の表彰台やトヨタのフルワークス体制での参戦など、日本人ドライバー、チームの活躍があったこともあり、毎戦深夜(北米開催の時はもはや早朝)まで中継を見ていた。

 同じところをグルグル回っているだけのようでいて、タイヤのデグラデーションや燃費の違い等により思いもよらない展開が生まれるなど、「周回」している姿を見ていても飽きることがない。

 F1に興味を持ってからは、友人たちと地元のレンタルカート場に通うようにもなり、タイムアタック形式の予選から10周程度の周回を重ねる決勝まで、自分でもカートに乗ってサーキットをグルグル回っていた。思い返してみると、中学生の頃には陸上部でトラックを何十周も周回していたこともあり、どうやら「周回するもの」だけでなく「周回すること」も好きなようである。

 そんな私の最近の周回は「高山川堤防道路を周回」してのジョギング。高山川での周回練習を経て初マラソンとしてチャレンジした「いぶすき菜の花マラソン」も、美しい景色や地域のおもてなしを堪能できる素晴らしい「周回」コースだったが、山川港からのラスト数キロの辛かった記憶があまりに強烈すぎて、来年も「周回」する勇気はまだ湧いてこない。
(大隅河川国道事務所長)

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