木蔭
2026年01月14日号(3面に掲載)
旅の記憶/川原 智明
印象深い旅について記憶を振り返る。
東京に住んでいた時のことで、他県の友人たち10数人での旅。
目的地は、静岡県下田市にある金谷旅館だ。本旅館は私が平成4年2月に友人と訪れた思いで深い場所。約14年振りの再訪で他県の友人たちに紹介して旅することとなった。
金谷旅館は、江戸末期の創業で階段を上るとギシギシと音がし、昔ながらの風情を感じることができる。食事は伊豆の魚、イセエビ、酒等、朝食は昨夜のイセエビを使ったみそ汁など完食できないほどの料理が朝夕並ぶ。
一番のお薦めは、総ひのきで造られた千人風呂、奥行き約20m、幅約5m、水深約1mある風呂で洗い場や天井、壁も木造。天然温泉かけ流しで露天風呂も完備している。夕食前後や朝食前にも風呂に入り、日常を忘れられる場所だ。
しかし、この旅の一番の醍醐味は、友人たちと旅をしながら2日間食べたり飲んだりしたことだ。
まず午前10時に職場のある永田町に集合し、貸し切りバスで天城峠を越えて下田に向かう。
バスの中には、各地の日本酒・焼酎・ビール・ワイン等を積み込み、10時5分位に国土交通省の玄関を眺めながらの乾杯が旅のスタート。当然、飲酒の影響で皆トイレが近くなるため、サービスエリアやコンビニでバスを止めてもらう。また、サービスエリアでも食べたり飲んだり終始飲み続けた。
バスの中でさまざまな種類の酒を飲み、カラオケを歌いながら目的地に向かう。途中、石川さゆりの天城越えを皆で歌い、歌詞に出てくる浄蓮の滝・わさび沢・天城隧道などに立ち寄り、過度の飲食をし、旅館での夕食・飲酒が夜中まで続く。
次の日の朝食時もビール等を注文し、帰るときにこんなに飲んだ客は前代未聞であるという誉め言葉までいただいた。やはり旅は気の合う仲間とばかになって楽しむのが最高!
(桑畑建設副社長)

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