秋の叙勲~受章の喜びを語る~

2025年11月05日号(6面に掲載)
秋の叙勲~受章の喜びを語る~

旭日双光章 東條 正博氏(東条設計会長)/建築と人に愛を

「手掛けた建物は子どものような存在」-。
 「組織にする以上は個人のモノではなく社会の公器」との考えから條ではなく〝条〟とした社名。「私の作風は見えなくていい」と言い切るポリシーと秘めた建築家の矜持が、県内外で多くの重要建築をデザインする力を生んだ。「人がつないだ縁と自らの役割としての歯車を精いっぱい回す社員に感謝したい」。

 鹿児島工業高校を1967年に卒業し、大日本土木に入社。現場で鍛えられたあと、71年に建築事務所の門を叩いた。帰鹿後は1級建築士を取得し、鹿児島大学で聴講生として学ぶ。78年に東条建築設計事務所を法人化。現在は、東条設計の会長に就く。県建築士事務所協会では2014年から2期、会長の重責を担った。受章は「協会を代表して」と同志と共に喜ぶ。

 同社はマーケットインの考え方を徹底。「社会から求められる仕事」を追う姿勢は全国で認められる。感動を届ける五感経営を提唱する氏だが「自発的に社会へ貢献する社員に感動させられている」と目を細め、「建築を愛する若者の汗が報われる会社」にすべく、今も実務に励む。

 子どもたちは独立し、由美子夫人と穏やかな日々を過ごす。趣味はゴルフで、夢は米寿を迎えた年、88人を招いたゴルフコンペでエイジシュートすること。鹿児島市在住の76歳。
(西野翔太・報道部主任)

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