東西南北
2026年10月08日更新
工事看板が生む〝コミュ力〟/ユニークな表彰で社会の共感を
公共工事の表彰記事が紙面をにぎわせている。企業や技術者にとって仕事冥利(みょうり)に尽きる栄誉だが、全国に目を向けると一風変わったユニークな表彰もある。
その名は「一目でわかる伝わる工事メッセージ大賞」。現場の工事看板にスポットを当てたもので、国土交通省中部地方整備局と愛知県建設業協会とのタイアップによって実現した。
「橋のケガをなおしています」
「愛知県で一番大きなダムを造っています」
「車の音を小さくする とうめいな壁を作っています」
受賞者の「道行く親子の会話が広がることを想像した」との言葉には、現場と社会とのコミュニケーションの取り方のヒントが見える。
公共工事の表彰は、成績評定をベースにしたものが通例。その裏側には、〝コンマ1点〟の差に涙をのんだ技術者もいる。どこかで線引きせざるを得ない部分は理解できるが、「紙一重で受賞を逃した技術者にも光が当たるような(入札の)評価を」といった声もある。
立派な仕事に対する評価はもちろん大事。ただ、昨今の担い手不足を考えると、社会から共感を得るための取り組みも欠かせない。このユニークな表彰には、そんな〝創意工夫〟が込められている。
(田原謙一・常務取締役(兼)川内支局長)

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