27年度の公共事業予算
2026年09月25日更新
国土強靱化さらに上積み/平準化に細心の注意を 井林(いばやし)新国交相会見
井林辰憲国土交通相が24日、建設専門紙との会見に応じ、2027年度当初予算の概算要求額が前年度比44・4%の大幅増となったことに触れた上で「国土強靱化は事項要求となっている。さらなる上積みを目指す」と強調した。高市政権が補正予算ありきの予算編成から脱却する方針を示していることを念頭に、当初予算で措置された公共事業費を円滑に執行できるよう「発注の平準化についても細心の注意を払って取り組む」との考えを示した。
―社会資本整備の推進に向けた予算確保の考えを聞きたい。
「激甚化・頻発化する自然災害やインフラ老朽化などの危機から現在と未来の国の生活・財産を守り抜き、強い経済を支えるため、第1次国土強靱化実施中期計画に基づき、防災・減災、国土強靱化の取り組みを全力で進める。災害が激甚化している今だからこそ、重要性は国民に十二分に理解されるものと思う」
「こうした危機管理投資を着実に進めるとともに、企業の生産性向上を支える人流・物流ネットワークの整備や国内の戦略的な産業立地を支えるインフラ整備により、潜在成長力を強化する『成長投資』を促進する」
「労務費確保の必要性や近年の資機材価格高騰の影響も考慮しながら、中長期的な見通しの下で安定的・持続的な公共事業予算を確保する。事業者が予見可能性を持って事業に取り組めるようにすることも極めて重要だ」
―建設産業の振興に向けた考え方を聞きたい。
「現場で働く人たちに、『この職場が良い職場だ』と思ってもらえる産業に育てていきたい。私自身、(就職時に)国交省の門を叩いたのは、地元に非常に大きなダムができたのを見て、こういうものを自分でも造りたいと思ったのがきっかけだ。多くの人たちにとって夢とロマンと希望がある、そういう業界にしたい」
「人口減少などの環境変化に的確に対応することも大事だ。第3次担い手3法に基づく労務費の確保や働き方改革、i-Construction2・0による生産性向上を推進する」
―建設分野の人材確保・育成をどう進める。
「高市政権が掲げる戦略17分野の投資を下支えするためにも建設産業は非常に重要だ。担い手確保を確保する上では、キャリアパスが見えていることが大事と思う。建設キャリアアップシステム(CCUS)をしっかり普及させるとともに、職種・レベル別のカリキュラムの確立、新たな教育訓練体系の構築に向け、建設業界をはじめ関係者と連携していく」
「若者の就労促進に向けて、建設業の魅力や働き方改革の状況を効果的・積極的に発信していきたい。これからも国交省の施策を総動員し、業界団体の協力も仰ぎながら建設産業の供給力を強化していく」
―日本建設業連合会と不動産協会の協議会が7月に立ち上がった。国交省としてどう関与していくのか。
「わが国を代表する二つの基盤産業の団体幹部が、発注者と受注者という立場を超えて同じテーブルについて議論を交わすのは、画期的で歴史的な取り組みだ。国交省もオブザーバーという立場で、民間同士のパートナーシップが強化され、多分野に波及する先行例となることを期待している。議論を見守り、必要に応じて支援していきたい」

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