薩摩川内市のAIデータセンター
2026年07月21日更新投資予定額は2・8兆円/国内最大級 33年度までに350MW
薩摩川内市に国内最大級の規模で建設を計画しているAIデータセンターの投資予定額がインフラやサーバー関連を含めて約2兆8500億円に上ることが明らかになった。事業者の凱信数基(カイシンデジタルインフラストラクチャー)は、2033年春までに350MW(メガワット)の稼働を目指しており、建設に向けた動きが本格化する見通しだ。18日、市との立地協定締結に合わせて今後の方向性が示された。
施設は「凱信数基薩摩川内市AIデータセンター」と称し、川内港背後地にあるサーキュラーパーク九州の敷地内(川内火力発電所跡地)に計画。33年3月までに350MWの稼働と約100人規模の新規雇用を視野に入れる。投資予定額はインフラ面で約8500円、サーバーやネットワーク関連で約2兆円の計2兆8500億円を打ち出した。
建設に向けてはまず、ユニット型の小規模施設(電源・冷却・通信・サーバー設備を一体化)を27年度までに設け、6・4MW程度での実証運用から始める方針。以後、段階的に建屋を増設し、累計350MWの稼働を目指す。現時点で、建屋の構造規模や棟数、施工業者などの詳細は「検討中」としている。
■市と凱信数基 立地協定を締結
18日、市役所で行われた立地協定調印式には、凱信数基代表取締役の南怡君(ナンイージュン)氏と薩摩川内市の田中良二市長が出席。塩田康一県知事の立ち会いの下、新設計画に基づく調整の在り方や地元の優先雇用などを盛り込んだ協定書に調印した。
会見に応じた南氏は「当地は電力や土地の広さだけでなく、市が推進する脱炭素の取り組みなど、クリーンな資源の観点からも最適。将来的には1GW(ギガワット)クラスを実現できる可能性も秘めている」と期待感を示した。
市では、当地周辺の保安林を含めたエリアを「(仮称)唐浜産業用地」と称し、一体的な用地開発事業を進めていく方針。田中市長は「歴史的な一歩。必ず成功させて、経済効果を市民や事業所に広く還元したい」と力を込めた。
調印式には、事業者や市・県のほか、九州電力、サーキュラーパーク九州の関係者が同席。関係企業として、クラフティアや東元電機(台湾)の担当者らも見守った。

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