奄美で記録的大雨
2025年07月31日更新
地元建設業が迅速復旧
台風8号の影響で、奄美・沖縄地方は7月26日、強風域に巻き込まれ、奄美大島では記録的な大雨に見舞われた。奄美市名瀬市街地を通る国道58号沿いでは、側溝の詰まりによって土砂が流出し、一部の住宅で床下浸水が発生。これを受けて、地元の建設業者が重機を用いて道路に流れ込んだ土砂の撤去を行うなど、迅速な復旧対応に当たった。
県大島支庁や奄美市によると、同日早朝、名瀬古田町の集落にある側溝に山手から土砂が流入。周囲に水があふれ出したため、同支庁建設部が道路維持補修業務の委託先である村上建設(村上誠社長、同市)に連絡し、対応を依頼した。
同社は社員10人を向かわせ、直ちにバックホウを使い側溝の土砂を除去し、国道上の土砂は散水車による放水で清掃した。搬出した土砂は4tトラック6台分に上り、この日昼頃に完了した。
同支庁と奄美市は、台風シーズンを見据え、関係機関と連携して防災体制強化と迅速な災害対応に取り組む方針。同社の増伸人取締役工事部長は「台風シーズンに限らず、近年天候の急変による自然災害が頻発。今後も警戒を怠らず、迅速な対応に努めたい」と話した。
気象庁によると、名瀬では同日午前8時までの12時間雨量が219・5mmに達し、7月としては観測史上最大を記録した。