風は南から(35)
2026年05月22日号(13面に掲載)
“自走型社員を育てる方法“ キャリアデザインとは/Next Links社会保険労務士法人 代表社員 山下 千博
“自走型社員を育てる方法“
キャリアデザインとは
「せっかく育てたのに…」
「手取り足取り教えた若手が、現場を任せられる頃に辞めてしまう…」。こんな悩みをよく伺います。慢性的な悩みを解決するカギとして、国も推奨しているのが「キャリアデザイン」です。
キャリアの語源は「馬車の轍(わだち)」。目に見える経歴や資格だけでなく、仕事のやりがいなど本人の「心の中」が重要です。
やらされ感がなく、社員に主体的に働いてもらうためには、自分への「3つの問いかけ」が欠かせません。
■なぜ「3つの問い」が必要か?
①やりたいこと
②できること
③やるべきこと
重要なのは、この3つの「重なる部分」を見つけることです。会社が「やるべきこと」ばかりを押し付けると、若手は疲弊し不満が溜まります。
しかし、本人の「できること」に光を当て、それを活かせる環境を作るとどうでしょう。彼らはまるで攻略ゲームに挑むかのように自ら考えて動く「自走型社員」へと変化していきます。
※イメージ図
■「見て覚えろ」から上司の「承認」へ
ここで最も大切なのが、上司(現場の所長や先輩)の関わり方です。面談などの場でこの3つの輪を使い、若手の価値観や持ち味を共有してみてください。 「段取りを組むのが上手くなったね」「〇〇さん(職人)と上手くやれているな」と、上司が具体的な行動や結果をしっかり「承認(認めること)」してあげるのです。この対話を通して初めて、若手のモチベーションは高まり、「この現場で、この会社で頑張ろう」というやる気が引き出されます。
★まとめ
“自走型社員を育てる”という道のりは、会社と社員が同じ「未来の設計図」を広げ、本音で語り合うことから始まります。対話を通じて「うちの社員には、こんなに頼もしい持ち味があったのか」と上司が真っ先に光を当てること。そうして育まれた安心感と信頼こそが、社員が自らの意志で力強く歩み出す「自走」への、一番の原動力になるはずです 。
次回から、弊所グループの税理士・行政書士が「点数を取りこぼさないで!経営事項審査(経審)の改正について」のコラムをお届けします。お楽しみに!
(次回は6月19日号掲載予定)

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