8・6水害の日
2026年04月15日号(5面に掲載)
甲突川氾濫当夜の河川課
前夜22時過ぎに鹿児島地方に発令された大雨洪水警報は、8月6日朝になっても解除されず、小康状態が続いていた。
16時前頃から、雨足が急速に強まりはじめ、16時20分には甲突川岩崎橋地点が指定水位を超えて、水防警報第1号(準備)が発令され、17時10分には第2号(出動)が発令される。
鹿児島地方気象台発表で17時には28mm、18時には50mmの1時間雨量が観測され、18時10分には岩崎橋水位計が堤防を上回る水位を示し、溢水の始まりが推測された。
また、水防待機に入っていた河川課では、各種情報の収集に努めていたが、甲突川上流域の旧郡山町役場に確認して、この1時間の雨量が84mmと分かるとさらなる洪水到達に備え、水防管理団体である鹿児島市に伝えた。既に17時30分から、災害対策本部を設置していた市では、18時半頃からテレビやラジオを使った緊急避難広報を開始する。
それまで県庁舎(現県民交流センター敷地)から一歩も出られないような雨が19時過ぎにはようやく小降りとなったことから、M技術補佐と若手土木技師2人組は、分担して状況視察に飛び出していった。
甲突川を溢水した水は、右岸側では交通拠点のJR西鹿児島(現鹿児島中央)駅方面へ、左岸側では川沿いの国道3号を走り、さらに道路上を繁華街の天文館方面へと拡がって、ちょうど夕方の帰宅時間とも重なって経験のない人々を右往左往させることになった。
M技術補佐は、西田橋を目指して平之町付近まで行くと、氾濫した濁水がどんどん流れてきており、調査どころではなくなって小さな子供を抱きかかえて避難の手伝いをする姿がテレビに映し出されることとなる。
その後は浸水の範囲を確認するために林田ホテル(現駐車場)の処まで行かれたそうだ。一方の若手2人組は、天文館本通りアーケードから地蔵角まで進み右に曲がって、山之口本通りに入った先で別世界を見ることになる。人通りもなく濁水の海が広がる中で、地下の飲み屋入口では土嚢を積んでいる様子があちこちで見られたそうだ。

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