私たちの主張(佳作)(原文のまま)
2026年01月05日号(6面に掲載)
建築の未来へ/南生建設 高峰 佳音さん
建築産業は、私たちの暮らしを支える基盤となる重要な産業である。私たちが生活する家や学校、職場、病院、道路、橋といったインフラに至るまで、私たちの生活空間のほとんどは建築によりつくられています。そのため、建築産業は生活の安全性や快適性、社会の機能性を保つうえで欠かせない存在です。
建築産業の一つ目の役割は、安全で安心な空間を提供することです。日本は地震や台風など自然災害が多いため、建物の耐震性や防火性はとても重要です。また、環境や周囲との調和も求められ、景観や騒音対策などにも配慮されています。
二つ目の役割は、機能性と快適性を兼ね備えた空間で生活を支えることです。住宅であれば住む人のライフスタイルに合わせた設計、職場であれば業務の効率性を高めるレイアウトなど建物の用途に合わせた設計や建物の中の空気や光の取り入れ方、音の響き方、温度など目に見えない部分でも私たちの暮らしを快適にする工夫をしてくれています。
三つ目の役割は、町や地域に貢献することです。新しい建物や道路、橋ができるとその場所に人が集まり、ショッピングモールや会社ができ町がにぎやかになります。さらに、その周りにはたくさんの人が住むようになります。建築産業は、町を元気にし、地域の経済を活発にする力を持っているのです。
四つ目の役割は、文化や歴史を伝えることです。お城や神社、お寺、昔の街並みなどは昔の人々の知恵や生活の様子を今に伝えてくれる建物です。建築産業の人たちは、こうした古い建物を修理したり大切に保存したりして次の世代にも伝えようとしています。また、今の建物も何十年後、何百年後に昔の建物として見られるようになるかもしれません。だからこそ、今建てる建物も美しさや意味のあるデザインが大切になります。
これからの建築産業の未来には、新しい技術や考え方が必要になってくると思います。
まず一つ目は、環境にやさしい建築です。今問題となっている地球温暖化や気候変動がある中、建築もできるだけエネルギーを使わないようにする工夫が必要です。太陽光パネルで電気をつくったり、風通しや日当たりを工夫してエアコンを使わなくても快適に過ごせるようにしたりします。
さらに、建てるときや壊すときに出るごみを減らすことも大切です。リサイクルできる材料を使用し、古い建物をリノベーションやリフォームして使い続ける方法も増えてきています。二つ目は、デジタル技術を使った建築です。コンピュータで設計や工事管理を正確に行うことができます。
例えばBIMという技術を使えば、工事前にどんな問題が起こるのかと予測したり、工事のミスを減らしたり、コストや時間を正確に計算することができます。さらに、ドローン使って空から現場を見たり、人工知能で現場管理や点検を自動化する技術も進んでいくことで、人手不足の解消や作業の効率化に役立ってます。三つ目は人にやさしい建築です。これからの日本社会は高齢者が増えていきます。
どんな人でも安心して暮らせるようにするためには、バリアフリーやすべての人にとって使いやすいユニバーサルデザインの考えがもっと広がる必要があります。また、最近は在宅ワークや自由に働くことのできるコワーキングスペースなど、生活とともに働き方が変化していきます。変化に合わせた新しい建物の形が求められています。
このように、建築産業はこれからも進化を続け、わたしたちの暮らしを支えていくでしょう。建築はただのものづくりではなく、人々の暮らしを支えるものです。だからこそ、人々に寄り添い見た目が美しいだけでなく、使いやすく心地の良い安心できる空間をつくることが大切です。より良い建築産業の未来のために私たち一人一人が建築に関心を持ち、新しい技術やアイディアを取り入れ未来を形にし、次世代に受け継いでいくことが大切です。
建築の力を生かした持続可能な社会を築き、これからも建築産業は進化を続けていくでしょう。

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