鹿児島地区整理倒産状況(8月)
2025年09月06日号(6面に掲載)
件数8件、総額7.1億/業績不振が7件
東京経済鹿児島支社がまとめた8月度の県内整理倒産状況(負債総額1000万円以上)は件数8件、負債総額は7億1400万円。件数は前月より2件の減少となり、負債総額も13億7000万円の減少。過去10年間の同月比で、件数は5番目に多かった。倒産企業8件のうち、7件が業績不振。建設業は1件だった。
■現状と今後の見通し
人出不足に注視
件数は8件となり、件数は前月から2件の減少となったが、前年同月比では4件の増加となった。負債総額1億円以上の倒産が3件発生したが、負債額10億円以上の大型倒産の発生はなかった。
当月は、お盆前の大雨による災害で姶良市、霧島市を中心に土砂災害や住宅浸水、道路や橋梁の決壊等が発生。また、薩摩川内市の近隣海域で熱帯低気圧から急速に発展した台風12号が予期せぬ形で鹿児島県を横断し、加世田川が氾濫するなど自然災害が猛威を振るい、復旧活動や被害に遭われた個人、企業に対する給付金等の予算が早急に組まれることを願うばかりだ。
そのような中、鹿児島県は最低賃金(時間額)を現行の953円から73円引き上げて、1026円とすることを鹿児島地方最低賃金審議会により決定した。零細・中小企業が多く存在する県内の経営者にとっては頭が痛いのも事実。
特に、パートやアルバイト人材に依存している小売業者や飲食店等は、提供するサービスや商品の価格改定が必須で、値上がりによる顧客離れの可能性もある。
また、正社員として雇用される人材より、最低賃金でも複数の企業を掛け持ちして、比較的自由な働き方を選択する人材も増加するものと見られ、若者の正社員離れが加速しかねない。今後も従業員不足や諦め型倒産を中心に、企業の淘汰が進む方向に変わりはなさそうだ。
■業種・規模別
建設業は1件
業種別は「卸売・小売業・飲食店」が3件となり、「製造業」が2件、「建設業」が1件など。申立時点での従業員数は4人以下が5件(62.5%)、5~9人が2件(25%)、15人以上が1件(10%)となった。
■原因別
売上不振が88%
原因は8件中7件が「受注・売上不振」(87.5%)となり、「その他」は1件。また、新型コロナ関連倒産として3件をカウントしており、21カ月連続で新型コロナ関連倒産が発生した。

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