大競争時代での建設業勝ち残り戦略
【このポイントがISOを活かす!】
少し旬を過ぎた観のある「ISO」ですが、それは「認証取得」段階のことで、その後の運用・改善は今後も続けていかなければなりません(当事務所も今月よりここに突入しております)。これまでの日本の免許は取得するまでが難しく、取得後はさほどの努力なしで、それが保証されつづけるというパターンが多かったと思います。
しかし欧米のそれは取得後もかなりの教育や検査を義務付け、継続するにもかなりの努力をし続けなければならないようになっております(ちなみに私の持っておりますEA(米国税理士)も3年間に一定の単位を取得しなければ活動できないこととなっております)。取得するだけであれば、手法は違ってもその時だけのことですので、その相違はさほど問題にならないのかもしれませんが、それを継続するとなるとその相違は時間が経つにしたがってどんどん広がっていき、多大な影響を与えかねません。
そこでまずISOを取得するに当たって、または取得後の見直しに当たって、それに取り込む姿勢を明確にする必要があります。ISOの取得目的は大きく二つに分かれると思われます。一つは「ビジネスライセンス」と捉えることともう一つは「経営改革の一環」として捉えることです。
次に取得後、しばらく運用しての実情確認が必要となります。「その維持が苦痛なだけだ。書類は実質不要なものが多くなった。財務面の強化の仕組みも全くない、本音は返上できるものならそうしたい」といった自社に合わないものになってはいないか。とすれば「その維持がさほど重荷にはなっていない。書類も適切な範囲に納まっている。財務面の強化も期待できる仕組みとなっている。本当に取得して良かった」と思えるものへ、その傷口が浅いうちに、そして早急に改正していくことが求められます。ただ現時点では現場サイドでその不都合が多くでてきているものの、管理サイドではその実感が薄いためおざなりになっているのが大部分です。優秀な現場担当者を逃さぬようにするためにも、トップ自らが現場の“本音”のヒヤリングを早急に実施し、改善を指示または実施する必要があります。もちろん会議体系の中にそれも含まれているはずですが、何度か実施しても改善される兆しもなければその有効性が問われますので確認してください。
最後に、ISOの導入の“効果”としてよく世間一般で言われている「社会的に認められる。自社の業務の見直しができ、その継続的改善も期待できる。入札にも有利になる…」といったことは、はたして最終的には誰のどういうプラス面になってくるかを明確に社内全体が理解できるように、トップは自らの言語体系で説明し続けなくては、激動の時代を勝ち残るための「経営改革の一環」のはずだったものが単なる一つの「ビジネスライセンス」へと変貌してしまいかねません。マンネリ化させず常に新鮮な状態にしてあげることもトップの大事な仕事の一つであります。

