鹿児島建設新聞

ジレンマ 長引く資材高騰の波

膨れる建設費 利益率低下に懸念

「実勢価格とかけ離れている」「利益が出ない現場も…」。長引く資材高騰を受け、県内業界からこうした声が相次いでいる。建設費が当初設計から億単位で増加する例も珍しくなく、人件費の高騰も利益率の低下に追い打ちをかける。〝画期的な法整備〟と称された品確法の改正から今年で10年。発注者責務として掲げた「適正利潤の確保」は今一度認識しておく必要がある。

■資材に人件費 経営を圧迫

「設計単価が実勢価格とかけ離れている。スピード感を持って反映を」

「場合によって利益が出ない現場もある。このままだと先行きが不安」

県内業界団体と発注機関との意見交換会で飛び交う声。資材と人件費の高騰が経営を圧迫していることが伝わってくる。

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