鹿児島建設新聞

コンピューターシステム研究所(CST)  寺迫新一郎氏

Profile

九州スクールオブビジネス経営学科卒。積算ソフトの企業などに勤務、豊富な経験を買われてCSTに入社。昨年6月から鹿児島営業所長に着任。「鹿児島弁は本当は男気あふれた叱咤激励の意味が込められている」「人情味も厚く住みやすい」「食べ物も焼酎もおいしい」と、鹿児島がお気に入り。体力づくりは週1ペースで谷山のふれスポに通いリフレッシュする。「和」の精神で、スタッフと気持ちを合わせて仕事に励む。妻と二男の4人家族。福岡出身の47歳。

積算ソフトは、設計書、設計図、仕様書をもとに発注者が定めた工事価格を算出するアプリケーションソフト。今まで取り込みが不可能とされていた画像設計書が取り込める新機能や積算条件を自動確定する優れモノ。その市場は急激に拡大、ゼネコンだけでなく、地方の中堅企業でも採用が増えている。

アプリケーション画面

同社は、積算ソフト業界ではトップシェアを誇る有力企業。創業者の長尾良幸氏(現社長)が「システムを通じて建設業界の教科書を作りたい」と、1986(昭和61)年に仙台市で㈱コンピューターシステム研究所(略称CST)を創業した。

これまで建設業は、経験と勘による知識や技術をよりどころにして成長してきたため、これらの知識や技術が会社の資産として形成されなかった。さらにパソコンが普及する以前は、電卓と分厚い積算図書を片手に膨大なデータを基に気が遠くなるほどの作業が行われていた。パソコンの本格普及に合わせ、これらの歩掛根拠をデータベースに登録、その中から選択された条件を計算して単価を作成、迅速、正確に「見える化」を実現する付加価値の高い製品(積算ソフト)を提供、技術資産の形成・運用の一翼を担ってきた。

現在、建設業界は、需要に対して圧倒的な人材不足の状況にあり、社会インフラの老朽化、メンテナンス対策が急務となっている。同社では、これまで培ってきた技術資産を標準化してICTを活用、今後の技術・技能者の教育支援も含め、さらに分かりやすいシステム提供の体制構築を今後20年のテーマに掲げる。

さらに土木・建築とICTの双方に精通した業界をリードする技術者集団をCSTグループとしてまとめる。建築基準法集団規定解析ソリューション展開の生活産業研究所(株)、二次元CADのコストダウンを図る互換CAD開発の㈱グレバートジャパンなど、「CSTグループ一丸となって業界の課題・解決に向け貢献したい」と、意欲を見せる。

創業以来、言い続けている同社の経営理念は「業界のために役立ちたい」という一念。今後のビジョンは時代の変化に適応して企業価値を高める戦略の推進。主力商品の土木積算システム「ATLUS REAL Evo」は、迅速・正確・簡単をキーワードにハイブリッド設計書自動解析のエンジンを搭載。精度を高めたバージョンアップ商品として注目される。都道府県別対応の豊富なデータ群、歩掛・単価・経費各種データの出典根拠を明示し、採用優先単価を抽出。積算もシンプルで直感的な入力が可能で、多様な検索ができる。導入から5年間のメンテナンス付きで、各種サポートも万全。このほか新築・リフォーム対応プレゼンシステムBuild Visor ALTAも「イメージが実感できる」と、受注獲得の営業支援ツールとして人気を集める。

会社ロゴ

同社は全国に21の営業拠点を展開しており、鹿児島営業所が開設されたのは2008(平成20)年。エリアは鹿児島、宮崎、沖縄の3県。寺迫所長は10人のスタッフをまとめる。以前勤めていた会社では、鹿児島県が取り組んだ「工期短縮でガッチリプロジェクト」のマネジメントセミナー講師として活躍した。競合他社もいて厳しい環境だが「仕事は楽しく、常に前向きに」がモットー。「やるべきことをやる。業界のために何ができるか、営業所の役割は何か」を日々追求している。「理想の上司」と、スタッフの評価も高い。

鹿児島は構築物の基礎となる地盤がシラス台地で技術的に独自性の高い地域。より一層の研さんが求められる。さらに積算データの精度を高める。スタッフと思いや戦略を共有しながら前進していきたい」と、気を引き締める。

鹿児島建設新聞のkiss Web版を毎日有効活用しており、「入札結果、企業情報などは価値が高い。重宝しており、答え合わせには欠かせない。弊社のソフトを導入・活用されているお客様のために更なる精度アップを図りたい」と、力強い。

更新日:2018年12月

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