鹿児島建設新聞

アンカーマンズ 大迫 秀逸 氏

Profile

両親の離婚を機に小学1年の時に父の出身地・鹿児島へ。樟南高校電気科卒業。19歳で結婚。家族は妻、二男一女の5人。愛犬2匹を飼う動物好き。音楽、映画、モデルガンと多趣味。忙しい合間を縫っての居酒屋巡りをするのが好き。東京都出身の36歳。会社所在地は鹿児島市新照院町。

 祖父が川北電工に勤務・父があと施工アンカー会社に勤務していたこともあり、一人親方として独立。その後2人、3人と同志が集まり、一人では何も成し得ない—と、チームワーク装備をまとい、2016年(平成29年)1月に組織化する。昨年株式会社へと組織変更した。現在、従業員は技術系6人、事務系3人。
コンクリートには一定の強度があり、すばらしい建築資材。しかし、年々コンクリートの劣化、老朽化が深刻で、高度成長期に造られたコンクリート、構造材の健康診断を行い、点検・調査でその原因を見つけ、それに見合った補修を行うことで、コンクリートの長寿命化を図る工事が全国各地で進んでいる。

現場風景

 同社は、鉄筋探査、完成した土木・建築のコンクリート構造物に穿孔(せんこう)してアンカー取りつける、あと施工、コンクリート品質調査、最新鋭の非破壊調査機器などを使ってコンクリート表面、コンクリート内部などの的確な調査・診断を行う鉄筋探査などを主力で行っている。最初は一人親方だったためアンカーマンの社名でスタート、同志が集まり、社員が複数になり、現在のアンカーマンズに変えた。
最初は、一人親方として下請けとして手を挙げた。高額な工具や機器を購入、現場で使っての実証実験と、その効果、金額がコストに見合うかどうかの見極めなど繰り返しの連続で必要以上の根気が求められる仕事だった。あと施工という特殊な工事に興味を持ち、建築構造物のドクターという意識を持つようになってから、やる気が出てきて自然に、この仕事にはまるようになった。

施工現場

 経営理念は、わかりやすくと考えていたため「まず夢を見る。その目標が見えてそれを成し遂げて喜びに通じる」。ストレートで実にシンプルだが、やってみると、なかなか難しい。「結婚、企業の立ち上げなど人生設計には各自が持っている物差しがある。技術のプロ、経営のプロ、そして匠と呼ばれるまでには、10年単位の周期が必要。だから基本的なことをコツコツと粘り強く続ければ、展望が見えてくる。まず、最初の10年をどう乗り切るか、考えながら実践することで大きな枠組みが見えてくる」「仕事、技術を着実に軌道に乗せることで先が見えてくる」。そう思いながら試行錯誤して16年が経過。一定の成果が見え始めた。

社員一同

 業界では、職人不足が大きな課題。高齢化に伴い団塊の世代が増加。特に20代の不足が顕著。「直近では、僕らが対象になる時代。しっかり先を見据えて、変えていきたい。それが僕らの責務かな」と言い切る。
本格的なデジタル、情報通信社会を迎え、スマホの活用、3D化など大きな変化の時代。「人材不足は避けて通れない状況だが、今の若者は活用次第。興味を持たせ、その雰囲気に乗せる努力も経営者には必要。恰好つけて生きていてもいい、それも大きな財産。雰囲気を変える材料になる。個性を生かすのも戦略。検索能力、情報収集能力にもすぐれている。長所として活かす戦略が必要」と、先を見据える。大震災以降、橋梁調査などは法律で5年に1回の定期点検が義務付けられている。免震・制震・耐震の観点から避難空間の確保が求められている時代。しっかり総合的に点検して管理する時代に入った。
鉄筋探査などのプロ集団を引っ張るリーダーは、実に頼もしい。

更新日:2021年1月

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