(株)常盤建設
社 長
尾辻 義治
OTSUJI YOSHIHARU
尾辻 義治
PROFILE
 甲南高校時代は、ラグビー部に所属していたラガーマン。中央大学理工学部土木工学科卒業後、東京の建設会社に就職、修業を経て平成4年に会社を創立した。何事にも常に誠意をもって創意と工夫により取り組むのが性分。さまざまな安全に貢献する緊急停止装置(NETIS登録番号 QS-120012-A)等の開発も手掛ける。地元密着で地域に貢献する企業がモットー。ボランティア活動で恩返しできることを生き甲斐にしている。子ども2人は独立、現在信子夫人と2人暮らし。従業員数48人。会社所在地は指宿市山川岡児ヶ水201番地5。69歳。
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人材育成が経営安定への道

全社員で取り組む資格取得 イベント盛り上げ役徹底

 柔和な笑顔と穏やかな語り口からは想像できないほど、企業人として秘めた情熱を燃やす。「目指すは地域密着企業。地元に愛される企業」。経営の原点は常に地域。会社を育ててくれた地域に恩返しをしたい―と、地域の清掃活動やイベントの盛り上げ役に徹する。一方、現場の事故やトラブルを防ぐ緊急停止装置などの開発にも意欲的に取り組み、地域の安全を支える。

 会社設立は平成4年11月。高校時代、部活を終えて自転車で約3時間半かけて山川まで帰る途中、でこぼこの道路に「これは、なんとかせんといかん」と、大学は土木工学科を専攻、迷うことなく建設業を目指した。大学卒業と同時に東京の常盤工業に就職、全国各地の現場を任され、仕事の基礎を学んだ。「東北、関東、関西、九州と、行かないところはないぐらい全国を飛び回った。楽しかった」。「苦労もしたが自分に合った仕事」と惚れこみ、24年間掛けて、ノウハウを積み重ねた。
 故郷に帰り、念願だった建設会社を興した。長年勤めた企業の名前と、母親が鹿児島市の常盤町出身だったことから、故郷の基盤を造る会社を目指し「常盤建設」と名付けた。

 仕事は、土木、舗装、建築、管工事、造園、電気と多岐にこなす総合建設業。格付けは土木A、舗装A、管工事A、造園Aなど、殆どAランクを取得。「平成生まれの土木Aは自社だけ」と、胸を張る。売上額から見て公共工事3割、民間7割の構成比。「目指すは、すべての業種でAランク」と目標を掲げ、機械・設備の導入にも力を入れ、重機は最新鋭を計画的に導入、現在保有車両台数はクレーンや特殊車両も含め100台を超える。
 「仕事の幅(業種)を広げるのも建設業に課せられた使命」と、漁港施設整備にも参入、南さつま市加世田小湊の沖防波堤、基礎工を受注、台風が多い厳しい環境の下、このほど無事故で工期内に竣工させた。

 「地域とともに」「地域を支える企業であり続けたい」と、常に前向きで明るい。建設業は、実力が問われる業種。資格を持った人材の育成がカギを握ると、技術取得の重要性を説き、男性だけではなく女性社員も一級土木施工管理技士、一級建築士の資格を取得するなど、全社員が一体となってレベルアップに取り組んできている。ほとんどの社員が資格取得に意欲的。会社の質、レベルを上げるには、人材を育てることが安定経営の柱と、力を込める。
 「仕事を効率よく進めるためには、技術に付加価値をつけ、機械や道具などを工夫するアイデアなども欠かせない。社名の通り会社の基盤を築くのは社員の技術であり、長年に渡って培ってきたノウハウ」と、尾辻社長。

菜の花マラソンのボランテイア活動 清掃

 取材中、何回も「地域密着」が飛び出した。社員を総動員しての菜の花マラソンのボランテイア活動、海岸清掃、幹線道路沿いの安全看板のリフォーム、山川港や畑地内の公衆トイレの清掃など上げればキリがないほど地域活動に力を入れている。
 また、1万1000平方メートルの徳光花農園を開設するなど本格的。「地元への恩返しですよ。芝桜が咲き誇る春が待ち遠しい」と、笑顔は早くも満開だ。

徳光花農園を開設 常盤建設の皆さん