とはいえ、ゴミの積み下ろしは、さすがに一人では無理なので、作業員を 2、3人連れてい■た。 山田は、何も経費節減の目的だけでゴミ運びをしていたのではない。 朝から晩どころか夜中まで続く現場監督の仕事に疲れ果てていたのである。 それも、肉体的以上に精神的にである。 若か■た山田は、肉体の疲れは短時間の睡眠でも回復したが、突貫現場の日々は問題発生の毎日である。 精神の疲労は睡眠では取れない。 そんな毎日の中で、ゴミ捨ての時間だけが山田の救いだ■た。 トラュクを運転しながら、また、ゴミの積み下ろしをしながら、作業員たちのなんということはない 会話を聞くことが、妙に楽しか■た
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