出水麓武家屋敷が宿泊施設としてオープン
地域活性で商店街と連携

出水市の出水麓武家屋敷「宮路邸」が宿泊施設として30日、オープンする。同市が民間事業者を募集し、歴史文化資源を活用した古民家再生を中心に手掛けるまちづくり会社「つぎと」の現地法人「いづる(小田切俊彦社長、同市)」が改修。15年の賃貸借契約を結び、武家屋敷ホテル「RITA 出水麓 宮路邸」として運営する。設計はエス・エス・アイ(出水市)、施工は春田建設(同)が携わった。
同市では2020年、出水麓地区に地区計画を指定し、300㎡以下の店舗や旅館等の立地を可能にした。空き家対策や近隣商店街地区の活性化を含め、観光振興を進めた。
宮路邸は、国の重要伝統的建造物群保存地区の出水麓武家屋敷群にあり、築120年の歴史を持つ。同市が所有し、敷地(5031㎡)には母屋、蔵、畑がある。母屋(W造瓦葺2階建て284㎡)を3室(75~99㎡、大人4人程度)に仕切り、浴室やトイレをそれぞれ設置するなどの改修で抑え、可能な限り現状を保存した。