鹿児島建設新聞

栄匠建 古里公司

Profile

高校中退後、大工に憧れて愛知県豊田市の地場工務店・アンシン建設工業に就職、鹿児島県出身の親方から大工としての基本を学ぶ。その後帰郷、地元の工務店に就職、専属大工として腕を磨き、28歳で独立を果たす。人脈を構築、今年2月法人組織にして会社を設立する。一級技能士、二級建築施工管理技士の資格を保有。家族は香代子夫人との間に子ども2人。趣味は家族で出掛ける旅行。好きな言葉は一期一会。本社は薩摩川内市平佐町2234-2。同市出身の40歳。

「小さい頃からやんちゃでした。型にはまる生き方が嫌だったのかも」と、照れながら語る。実家を増築した小学校3年の時に現場に入りびたりで「大工さんになりたい」と、建築の仕事に憧れたという公司少年。大きくなっても夢を諦めず「早く一人前に」と、自分で就職先を見つけて愛知県へ。親方の厳しい修業が待っていたが、習ったことは寮でノートに書き止め、分からないことは何回も質問、それでも理解できないことは書店に足を運び専門書を開いた。

角材、丸太の墨付け、鉋の刃研ぎ、鉋掛け、木材の切り込み作業など必死に覚えた。難しいことは何回も繰り返し、体に沁み込ませるまで実践した。「お陰で今の自分がある。厳しかったけど愛情あふれる親方に巡り合えた」と、振り返る。

内観

社名には、匠の技で建てる家で栄える企業を目指したい―との思いが込められている。基本コンセプトは、機能、性能、デザインの3つがバランスよく配置された家。自分なりに納得するまで考え、暮らしをパッケージした住まいcasaとの間でFC契約を締結、SIMPLE but YOURSを軸に据える。住む人〝らしさ〟が主役のこの家は、その人の好み、ライフスタイルを5つのタイプからセレクトできる。このスタイルにプラスアルファで栄匠建の無垢材、造作家具を採り入れており、よりその人らしさを演出する工夫と仕掛けがある。9月には同市国分寺に、その第一号となるモデルハウスが完成する。

同社の年間新築棟数は今のところ2-3棟。今年度中までに視野に入っているのは7-8棟で、コンスタントに年間ベースで平均15棟を目標にしている。少子化で住宅需要が縮小傾向に向かうことも視野に入れ、リフォーム、リノベーション、エクステリア、塗装、解体などバランスのとれた事業を念頭に置く。

スタッフは現在、社員大工1人、専属大工2人、事務の4人体制だが市場を読みながら増員する。仕事をする上で一番大切にしていることは、挨拶、服装に加え、現場の道具、材料の整理整頓。いつもお客様に堂々と見せられる安心・安全できれいな現場を目指しており、基本を徹底する。また、人との付き合い、つながりを大切にする人脈づくりにも人一倍熱心だ。

外観

これまでの家づくりの流れを見ると、大半のお客様が見学会や説明会に何回も足を運び、話し合いを持ち、なかなか考えがまとまらず悩まれる現状がある。「だから、お客様のことを考えて、最初の段階で好きな色やデザイン、そして趣味・志向に合わせて好みの家をセレクトできるプラン」を提案。デザインは普遍的で格好良く見た目にも安定した構造が分かるもの。見て、決めて。実にストレートで分かりやすい。「お客様の悩みや時間を大幅にカットして差し上げられたら」。そんな発想からたどり着いたのがcasa rozzoの家。一歩先を行く、時代・顧客ニーズを掴み取る戦略だ。

経営理念も熟考中で、まだ確たるものはまとまっていないが、地域密着とお客様本位を柱に掲げ準備を進めている。その理由は、地域に依存し根差ながらお客様と一緒に歩みたい―との思いがある。

基本は、お客様のお困りごとを解決しながら家づくりのお手伝いをする。そのためにはちょっとしたこと、小さいことに気づき、なんでも声掛けする。商い(サービス)の始まりは、なんでも小さいことから始まる。それが地域密着、顧客密着であれば、なおさらだ。かゆい所に手が届くサービスこそ、顧客満足度の向上につながる。「だから私は小さい仕事を大切にする。玄関戸の閉まり具合確認や軋み音の解消、網戸の破れ補修、側溝のごみの取り除きなど、要するにきめ細かなお客様の困りごと対応。家づくりのお手伝いを通じて、匠の技と心を活かしたい」。

古里社長の考えは実にシンプルで分かりやすい。冷静に前を見据えて物静かな口調だが、家づくりに賭ける思いは熱い。

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