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山ノ内 文治 氏

創業70年を機にさらなる高みへ

明興の技術と信用で社会インフラ支える

(株)明興テクノス 代表取締役

山ノ内 文治 氏

YAMANOUCHI FUMIHARU

PROFILE

 1948年、日置市伊集院町生まれ。国学院久我山高校、国学院大学法学部卒業後、産業機器製造販売の菅原商会(北九州市)で修業後、家業の明興電設に入社、取締役専務を経て1998年から二代目社長に就任。社内での人材育成を強化、資格取得、技術者育成により人手不足を解消。専門技術者集団を武器に常に次代を見据えたクオリティの高い企業を目指している。社員数181人(男166人、女15人)。家族は妻と一男一女。趣味はゴルフ、読書、刀剣収集、オーディオなど多彩。好きな言葉は信用。69歳。

所在地

立ち会い検査 1946年、父親の青治氏が電球、トランスの巻き替え、農機具(脱穀機)などの販売からスタートした明興電機商会が始まり。商品は販売したものの、集金業務が困難を極めた時代。単車の後ろに乗って回収に回ったことを今でも覚えている。戦後の混乱期、事業を明るく公明正大に興そうとの創業者の思い、信念が社名から伝わる。
 時代の変遷とともに電気、管、機械器具設置、水道施設工事を柱に業績を拡大、「高い技術と信用の蓄積」を経営理念に掲げ、明興独自の真価を発揮しようと社員とともに歩む企業を目指してきた。
 その根底になっているのは、創業の精神(原点回帰)、問題意識(危機意識)、ニーズの見極め、改善・改良・提案(創意工夫)、人材育成とレベル向上(教育)、存在意義と顧客満足度、社会貢献と生活の向上、そしてあくなき挑戦(チャレンジ精神)。こうした意識改革を反芻しながら会社向上のサイクルを確立することで、社員のやる気を醸成している。「明興テクノスの強みである技術力を生かし、時代のニーズに合わせて、どう具現化していくのかが大きな課題」ととらえ、上下水道、各種処理施設の電気、計装設備、各種配電盤、中央監視制御装置の製作・運用を通じて高度な技術、信頼性、安定性を追求する施設の監視・管理のトータルソリューションを構築している。

 来年3月に新しい本社ビルが完成するのに合わせて、次世代に夢を引き継ぎ、さらに魅力ある業界への思いを込めて、「快適さをその先へ」のスローガンを刷新、「その先を創る」から「さらなる高みを目指す」に変えた。
 企業の存在意義を高める観点から、8月1〜4日に東京ビックサイトで開催された「下水道展2017東京」に初めて出展、明興テクノスのブースを開設した。これまで培ってきたMDCS(明興データクラウドシステム)、中央監視制御装置、上下水道地図情報システムなどを展示、コスト、実用性、効率面などから来場者の関心は高く、早速引き合いが来るなど明興の技術の高さが注目された。
下水道展ブース 上下水道自動制御技術のコンピューター化から25年以上が経過。広域管理、無人化のIT化が進み、より安全で確実な制御、プラント情報の迅速・柔軟な活用が求められる時代に入った。工事、システム、製造の三部門を確立。監視システムのソフトウェア開発、配電盤製作まで手掛け、日置配電盤工場の完成でメーカーとしての役割、機能も担う。支店、営業所のネットワーク構築も終わり、いつでもどこでも地域密着で対応できる体制を整えている。
 業界が抱える人手不足対策にも、いち早く取り組み、ここ4、5年の間に大量の新卒者(年間20数人)を採用、会社が求めている理想的な技術者を自社で育てる体制を確立している。リクルートビデオ成作に向けて計画が進んでいる。

 会社を支えているのは、創業者の青治氏が唱えていた「信用はわが社の命。人の和と誠意はわれらの宝、技術は明興の誇り」という社訓。信用の2文字を基盤に全員のスクラム経営で、未来に立ち向かう姿には「社会インフラを支えるのは自分たち」というプロの技術者集団の誇りが感じられる。