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メンテナンスの良さを売り物に顧客開拓

全国FCに加盟、「あなたの困った」を解決する会社

(株)誠電社 代表取締役

脇 浩二 氏

WAKI KOJI

PROFILE

 県立栗野工業高校電気科卒業後、コネクター製造の日本航空電子工業に入社。退職後の1985年10月に谷 誠氏と誠電社を創業した。モットーは感謝、信頼される会社。資格は1級電気工事施工管理技士、消防設備士、2級経理士。妻と一男二女の5人家族。趣味は温泉巡りなどの旅行。好きな言葉は「感謝」。霧島市牧園町出身の62歳。本社は鹿児島市春山町1508−2。

所在地

脇 浩二 氏

太陽光発電工事現場 これまでの経験を活かし、地域社会に貢献できる企業―が、会社を立ち上げた理由。技術とサービスを武器に持続できる100年企業が目標。「企業は汗を流し、努力した分だけ報われる。とくに中小企業は頑張った分、目に見えて業績が伸びるのを体で感じ取れる」と、社員一丸となって顧客満足度を高め、信頼される会社づくりに取り組んでいる。
 電気工事は、オフィスや居住空間に電気という血液≠流し、中を明るくして活力を届ける事業。そこには施工責任とアフターサービスが伴う。常にその精神を忘れることなく、社員と一緒に理念、情報を共有して動いている。立ち上げ期は「決して楽な経営ではなかった」そうだが、一軒、また一軒と地道に足で稼ぐ営業で顧客を開拓、積み上げる経営を実践してきた。平成の大合併で松元町が鹿児島市に編入になったのを機会に現在地に本社ビルを建設、移転した。
 1995年に有限会社から株式会社に組織変更、2000年に太陽光発電事業部を創設した。「当時はまだ電力の買い取り価格も安く、一般への認知度も低かったこともあり経営的には厳しかった」と振り返る。「将来性はある」と提案営業を強化、再生可能エネルギーに賭けて粘り強く計画的に安定した事業の柱に育てた。同事業の参入に当たっては、最初から経営のベースになっているエンドユーザーに目を向けた。設置後のメンテナンスのよさを売りに既存住宅を対象としている。同社のエンドユーザーは約2000世帯。「家庭のコンセント設置、照明器具の交換など小さいことを大切にする」というのが創業時からの基本であり、同社の伝統。
 年4回のメンテナンスは、顧客リストをもとに担当者ごとにエリアを決めて定期訪問を行い、発電状況・太陽電池、パワーコンディショナーの状態などをチェック、アフターを強化することで、確実な安全・安心を届けている。「設置後こまめな点検などを忘れてしまうお客様もいらっしゃるので、注意喚起の意味合いもあり喜ばれています」と、脇社長。主要取扱メーカーは、一般住宅用はシャープ、パナソニック、産業用はカナディアンソーラー。顧客のニーズ、規模などに合わせて、最適な機種を選択できるシステムを構築している。

住まいのおたすけ隊 こうした自社のメンテナンスに加えて、よりきめ細かなサービスを徹底するため昨年4月には、「住まいのおたすけ隊」のFC事業にも加盟した。この事業は島根電工が全国展開しているもので加盟社数は40社。照明器具の取り替え、コンセント増設、水道の蛇口交換、エアコン、換気扇の掃除など「住まいの困った」をすばやく解決するお助け隊として活躍する。加盟のきっかけは「方向性が一緒で堅実経営の優良企業も多い」と、その理由を説明する。「今はモノを売る時代からコトを売る時代。だから付加価値を高める必要がある。工事そのものは勿論大切だが、あいさつ、マナー、工事の説明など、またお客様でも気付かない提案など、人が創り出すサービス、おもてなしの心が重要になってくる。人間関係、信頼感が増してこそ、繋がりが深まり、リピーターの確率が高まる」と、経営の原点を見据える。

 建設工事入札参加資格の格付けは県、鹿児島市ともにAランク。完工高の構成比は公共3割、民間7割。90%が元請けで、若手技能労働者の育成にも意欲的だ。少々面倒でも100万円未満の小口工事を積み重ねることで、さらに顧客の信頼関係を高める経営に軸足を置く。
 太陽光発電事業は今年で17年目。業界が大きく変化するなかで、創蓄、省エネの時代へ。「創る、貯めるの組み合わせなどでメリット感をどう感じてもらえるか。蓄電池とのセット販売など、ゼロエネルギー提案の仕方などもカギを握る」と、ZEH住宅への進展にも期待を寄せる。
 「社員を育て社員が成長すれば会社も発展する。同時に家族の幸せが実現し、好循環が生まれる。会社発展の基本はここにある」と、成長の仕組みを読み解く中で、コツコツ積み上げる経営を実践している。社員数18人。電話番号の語呂合わせから「いい天気にな〜れ。」(080−1110−270)が同社のキャッチフレーズになっている。