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倉橋 利一 氏

人を活かす経営で、さらに飛躍

新しい価値創造へチャレンジ

(株)インターウェーブ 代表取締役

倉橋 利一 氏

KURAHASHI TOSHIKAZU

PROFILE

 鹿児島工業高校電気科卒業。高校時代はボクシング部に在籍していたというガッツあふれるスポーツマン。卒業後、地場の情報機器販売会社に就職、パソコン、複写機などの修理・点検担当として機器設定、メンテナンスの腕を磨き、その後営業に転換。1989年には富士ゼロックスのコンテストで見事全国1位となる。最終的に課長として情報機器部門を統括、退社後に株式会社インターウェーブを立ち上げた。趣味は読書、映画鑑賞、カラオケ。好きな言葉は、一期一会。その意味合いを「人は出会いで変わる。大きな財産」と位置づける。家族は、妻と娘2人の4人暮らし。特技は手品。会社所在地は鹿児島市荒田3丁目43−6。鹿児島市出身の50歳。姶良市在住。

所在地

セミナー風景1 「先輩。ご苦労様です」―。会釈する眼鏡の奥の眼差しが優しい。あえて地域密着企業を掲げ、学校時代の先輩、後輩の人間関係を大切に人情の機微に支えられて今の自分があり、会社があるという。フェイスブックでは、毎朝、桜島の景色をバックに「好天で気持ちがよい。空気がうまい」と発信、多くの人とのつながりを大事にする。会社名の通り、人と情報を結ぶ新しい波に乗り、建設業界のために何ができるか、そしてお役立ちできるかを考えている。今年は新しい価値創造への挑戦≠2021年までのビジョンの柱に掲げ、業界、お客様、会社の三位一体経営を推進する。
 1997年2月に以前勤めていた会社の上司だった遠矢正文さん(2003年に42歳で他界)らと一緒に現在の会社を立ち上げた。企業のIT活用が本格普及期に入り、ペーパレス化に拍車がかかる時代。高校卒業後、地元の情報機器販売の会社に就職、修理で培った技術をベースに人脈(顧客)を拡大、営業に転換してからは加速度的に業績を積み上げてきた。
 経営理念には「お客様と感動を共有、お客様に情報と体制を提供、一人ひとりの物心両面の成長と会社の発展」を掲げる。「お客様の利益を創出する!」を経営方針の柱に据えて、収益力アップ、業務効率の改善、スキルアップを通じて、企画提案から教育研修、コンサルティングまで一括して行い、ハード・ソフトウェアの導入、運用支援から保守・アウトソーシングまでの幅広い業務を通じて、トータルソリューションをワンストップで提供するサービスを売り物にしている。あらゆるシーンで、なんでも真っ先に相談、頼りにされる企業がモットー。電子入札、電子納品が本格化する時代に「ちょうど土俵に乗れたことが大きかった」と、情報機器販売を通じて顧客の囲い込みに成功した。

 県内の建設業界では、ソフト導入について積極的なところ、消極的なところと二極化傾向にある。費用対効果、従業員のスキル面での課題もあり、生産性を上げるための活用策にまだ二の足を踏む企業も多い。ネットが苦手、時間がかかるなどの理由で、企業の情報格差が拡大している一面もみられる。導入・活用に向けて「難しい部分もあるがIT業界としては、まだ伸びしろはある」と、今後の展開に期待する。
 マーケットリサーチの重要性を認識、お客様がなぜその商品を必要とし、どんな人がどんな目的で買い求めるのか、それを知ることが的確なPR、販売手法につながる―と、専門分野に特化してさらにターゲットを絞り、別の販売チャネルから入ることも併せて先の戦略を見据える。今はモノからコトの時代に入り、機器やソフトをどう快適に使いこなせるかがキーポイント。スキルの高い専門スタッフを揃え、スタッフ一丸となって提案力に磨きを掛ける。

セミナー風景2 今年で創業から丸20年、人生に例えると二十歳の節目を迎えた。「お陰様で情報化社会という潮流に乗れたのも大きい」と、歴史を振り返る。高校は電気科だが、建設業界の経営トップには先輩が多い。「多くのご縁に恵まれたことも幸運だった」と、次の30年目に向け気持ちを引き締める。2001年には九州初の電子納品作成・アウトソーシング事業、建設CALSE/EC(公共支援事業支援統合情報システム)の導入が始まり、2002年には自治体、建設業、団体への教育研修、九州初の電子納品、入札セミナーがスタート、CADによる製図基準対応図面作成と新事業に相次いで参入、2003年には電子納品作成アウトソーシングビジネスのFC展開と、新機軸の事業参入で経営基盤を整え、波にもうまく乗った。
 2005年には経済産業省のIT経営百選でIT活用賞に輝き、各研修会・セミナーの開催数、参加者数(年間300回、5000人)は全国でもトップクラスで、その地歩を着実に固める。
 「目指すのは、顧客と地域、会社をつなぐハブ企業。ニーズを満たし、問題や課題をスピード感を持って解決し、業界、企業を支援するお役立ち企業になること。企業経営は人に始まり、人に帰結する。人財∴逅ャこそが成長のカギを握る」。その言葉は自信に満ち溢れていた。社員数30人、年商約5億円。