(株)中島電器
代表取締役
中島 啓介 氏
NAKASHIMA KEISUKE
中島 啓介 氏
PROFILE
 鹿児島工業高校機械科卒業後、コイト電工に勤務。帰郷後家業の中島電器に就職、第一線の現場を経験したあと専務取締役を経て5年前から社長に就任。資格は一級電気工事施工管理技士などを取得。現在、全九州電気工事業協会青年部協議会会長。家族は、なおみ夫人と娘の3人暮らし。好きな言葉は、「気づき心動かされ行動する」。 会社所在地は、鹿児島市吉野町2506−2。同市出身の41歳。
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交通インフラの守り役

24時間365日保守を掲げて 一滴も飲めない下戸がワインの虜に

作業現場 24時間365日体制で信号機や街路灯、標識灯のメンテナンスサービスが求められる仕事。経済・生活・物流の大動脈である道路環境を常に安全に維持し、裏で支える交通インフラの守り役。「だからこそ人間力、技術力が試される。安全を支えるためには、正確で迅速な工事が一番。関係機関との信頼の二文字を大切にしてきた。これからも継続していきたい」と、2代目は仕事に対する誇りを強調する。

 主力の事業は、交通信号機、道路情報装置の設計・施工、道路照明・スポーツ施設照明。このうち交通信号機関連は全売上高の約8割を占める。
 住民の生活の安全を守る街路・道路灯、照明灯、信号機などの設置、撤去、移設、交換を行う特殊な電気工事業務を担う。工事の機動力、メンテナンス性など、そこには多くのスキルと工事業者としての職人の多機能工化が求められる。
 さらに信号機は、その地域の天候、環境などによって仕様が異なる。鹿児島は海が近く桜島の火山灰が降るため、それに対応した塩害仕様。地域での天候や需要が異なる日本ではその仕様も様々。移設工事なども点滅状態にして、道交法に準じた作業などシバリ(規制)が多い。市場は、大きな変化を迎えており、信号機も長寿命で鮮明なLED化が進む。信号機の設備需要は限られているものの県内のLED化は約40%台で、今後も安定した推移が見込まれる。交通システムもコンピュータ化が進み、県警ごとにコントロール制御されている。

中島啓介代表取締役 こうした特殊環境下で工事を担うリーダーとして2代目に就任、現在5年目を迎える。
 創業者の博夫会長から「お前の失敗は、お前の失敗。つぶれるのは仕方がない。しかし、周りの人に迷惑がかからないように…」とクギを刺された。「社長交代は私から言い出して実現した。実は、親子で波長が合うというか、あれをしたい、こうしたいと思いを伝えると、そうだねと返事はいつも一緒。面倒くさいから代わるかということになりましてね。いいタイミングでした」と啓介社長。
 同社は昭和42年に博夫会長が創業、今年で節目の50周年を迎える。それまでは家電店に勤めていたが、ある日突然会社を閉めると言われ、「客を取り合いまでしてやりたくない」と、電気工事業の腕を活かそうと始めた。当初は、苦労したそうだが、先見の明があり、業績を着実に積み上げ、現在に至る。
 「引継ぎ時に親父からはクギを刺されましたが、社員はベテラン選手が多く、従業員との関係も良好。人間関係もОK。私が赤ちゃんの時におむつを交換してくれた社員もまだいますから」と、今でも毎日出社する博夫会長を尊敬、困りごとは相談しながら親子鷹でがんばっている。「血液型も一緒。落語でも桂枝雀ファン。気の合う性格」と、相性のよさを強調する。

 高校を卒業後、メーカーで修業中に横断歩道照明のIC基板の配線作業をしていたところ、その作業の様子を見ていた先輩にニッパーで配線部をいきなり切断された。その時先輩から「目に見えないところほど緻密に。おろそかにしたら失敗するよ」と言われ、今でも緻密な作業には時間を掛けて行い、教訓として生かしている。
ワイン会風景 信号機は、交通インフラには欠かせない社会基盤。その一翼を担う企業としての課題は、人材育成と安定成長。「コンサル業務も請けており、綿密な打ち合わせとタイムスケジュールが要求される現場。専門技術に磨きをかけながらさらに飛躍を目指したい」と、意気込む。会社の経営理念は特別決めたものはないが、「基本は礼儀正しく挨拶できる社員、企業でありたい」と、日々実践している。

 仕事以外の趣味は、ワインにローラースケート、サバイバルゲームと多彩。アルコールはビール一杯で吐くほど弱かったが26歳で目覚め、年に3、4回はワイン会を開き関連会社や取引企業との仲間と交流を深める。飲めない自分に大丈夫と自己暗示をかけて克服したというから面白い。ローラースケートでは、インラインのホッケーチームの監督を務め、スケート教室では子どもたちを指導している。